近視は遺伝する? スマホはダメ?

視力低下の要因とは

近視の発症・進行には「遺伝」と「環境」が関わっているといわれます。ここでは、「親が近視だと子どもも近視になるの?」「スマホばかり見ていると視力が下がるの?」といった疑問についてお答えします。

TOPICS

  • 近視は遺伝する?
  • 人類の進化とともに近視が増えた?
  • 外で遊ぶ子は近視になりにくい?

近視は遺伝する?

親のどちらか、または両親ともに強度近視の場合、その子どもは小さいころから近視になりやすいことがわかっています。また、強度近視でなくても、両親ともに近視の場合、その子どもは、親のいずれかまたは両方が近視でない子どもに比べて近視になりやすいという報告もあります。

しかし、これらはあくまで確率が高いということで、親が近視だからといって、子どもがかならず近視になるわけではありません。

遺伝の影響は一因としてあるものの、環境や生活環境によって、近視は進行したり、抑制されたりすることが最近の研究でわかってきました。

「強度近視」とは?

目の屈折力は「D(ジオプター)」という数値で表します。一般的には-3Dまでは軽度近視、-6Dまでは中度近視、-6D未満を強度近視としています。

人類の進化とともに近視が増えた?

人類の歴史をみると、狩猟民族は遠視だったのではないかと考えられます。遠くの獲物を見つけて追い、遠くの敵を見つけて逃げることが必要で、生存確率を高めるためには、遠視のほうが有利であったと考えられます。遠くが見えない近視の人は生き延びるのが難しかったことでしょう。

西暦1300年ごろにメガネが登場したことで、近視や遠視、老眼などの視力の問題に対応できる時代となりました。その一方で本を読む、書き物をするなどの近距離作業も増加。現代に至ってはパソコンやスマホが普及し、手元を見ることが多くなりました。

人類の進化とともに近視が増えたのは、こうしたライフスタイルへの適応なのかもしれません。

外で遊ぶ子は近視になりにくい?

遺伝や近見作業が多いことが近視の要因のひとつとして考えられていますが、それだけで近親になるとは限りません。なかには、親が近視で、近くを見ることが多くても近視にならない子もいます。

近視予防についてはさまざまな説があるなか、多くの研究者が「屋外活動は近視抑制に効果がある」と認めています。世界の疫学研究では、両親ともに近視の人の子どもについて調べたところ、屋外での活動時間が1時間未満の子どもは近視になりやすく、2時間以上の子どもは近視になりにくいという報告もあります。

(参考文献)
Jones LA, et all. Invest Ophthalmol Vis Sci.